糖尿病内科

糖尿病の他、高血圧・脂質異常症・高尿酸血症・肥満などの生活習慣病の治療がわたくしの専門領域です。大学病院、地域の中核病院などで非常にたくさんの患者さまの治療経験を有しています。

糖尿病の治療では、ライフスタイルの改善による治療や経口糖尿病薬による治療、あるいはインクレチン関連薬・SGLT2阻害薬などの比較的新しい治療からインスリン治療までほとんどすべての種類の糖尿病治療を当院で受けることができます。また管理栄養士による生活指導・食事指導を行っており、日々の食事に関する疑問・相談などにはきめ細かく対応することが可能です。入院が必要な患者さまに関しては、速やかに近隣の病院に紹介が可能です。逆にインスリンなどの注射製剤を始めたいけれども入院はできないという場合には、外来でインスリンの手技指導を受けることも可能です。

糖尿病の症状

※こんな方は糖尿病の可能性があります、是非病院でチェックを受けてください。

  • 最近とても太ってしまった
  • とてものどが渇く
  • 水分を良くとるようになった
  • トイレの回数が多くなった、またはおしっこの量が多い
  • 尿(おしっこ)が妙に泡立つようになった、または匂いが変わった
  • 全身がだるく疲れやすい
  • 食欲はあるのに体重が減っている
  • 視力が落ちてきた

糖尿病Q&A

非常によくあるご質問(頻度が多い順に並んでいます)

質問と回答

Q:糖尿病は治りますか

A:賛否両論あるかと思いますが、早期発見・早期治療できれば治る可能性がある、と私は考えています。糖尿病を指摘されわたくしの外来を受診された患者様の中には、特に薬を使用しないでも食事療法や運動療法などのライフスタイルの改善のみで、血糖値が正常値になった方がたくさんいます。その方たちに共通する特徴は、糖尿病を早期に発見し、早期に治療をはじめたということです。血糖値の異常を指摘されたら、症状がなくても早めに病院を受診することが重要です。

Q:糖尿病になったらお酒はやめなくてはいけませんか

A:一般的な考え方では、糖尿病を治療する上ではお酒は飲まない方が望ましいと考えられています。これは、アルコールが膵臓や肝臓の機能を悪化させ、糖尿病に悪影響を与えるという他にも、アルコールが経口糖尿病薬の副作用のリスクになることや、アルコールを多飲するかたや肝臓が悪い方では、使用できる治療薬が少なくなるなどの理由があります。

したがって、糖尿病の治療では禁酒が望ましいのですが、お仕事の関係や人生を楽しむという観点から、お酒を完全に絶つのは難しいというかたも多いと思います。そこで、当院では血糖コントロールが比較的良好な患者さまに関しては、希望があれば無難な量の飲酒は許可する方針をとっています。

無難な量の飲酒とは、

  • ビールであれば 500ml/日
  • 日本酒であれば 1合/日
  • ウイスキーであれば 60ml/日(ダブル)
  • 焼酎であれば 0.5合/日

程度を目安にしてください(お酒の種類・度数により多少前後します)。
休肝日は週に2日は作ることをお勧めしています。

Q:内服薬による治療を始めたら薬はやめられないのですか

A:そんなことは、ありません。内服薬を開始し糖尿病が良い状態で安定していたらやめられることがあります。

よく外来で、内服薬を始めたらもうやめられなくなるから薬は始めたくないという方がいらっしゃいます。しかし、糖尿病はコントロールが悪い状態が長く続くと内服薬が効きづらくなるという特徴があります(これを糖毒性といいます)。この糖毒性がついてしまうと、本当に内服薬がやめられなくなってしまいますので、将来的に内服をやめることを目指す場合は治療のタイミングを逸しないように早期に治療することがとても大切です。

Q:インスリン治療を始めたらやめられないのですか

A:そんなことは、ありません。インスリン治療を始めていても患者さまの希望があればいつでも以前の内服薬の治療に戻ることができます。

しかしながら、糖尿病の治療のコツは糖毒性がつく前の早期に糖尿病を治療してしまうことですので、万一あなたが外来でインスリン治療を勧められた場合は、不安なお気持ちは重々お察ししますが、ぜひインスリン治療を初めてみてください。やってみて何らかの不都合があれば、また元の内服薬に戻れば良いだけです。当院ではインスリン治療が不要な方にインスリン治療をお勧めすることはありませんし、初めてインスリン治療を行う方には最大限のサポートを行わせていただきます。

この問いに関しては例外が一つあります。インスリン依存状態のかたはインスリン治療をやめることができません。インスリン依存状態というのは、ご自身の膵臓からインスリンがほとんど分泌されなくなった状態です。典型的な1型糖尿病、あるいは長年経過した2型糖尿病などで見られますが、比較的まれです。あなたがインスリン依存状態かどうかは、主治医にご確認ください。

Q:糖尿病の治療は糖尿病専門医にかかった方が良いのですか

A:答えづらい問題ですが、一つ間違えなく言えるのは糖尿病と言われたら「糖尿病の治療が得意な医師」にかかった方が良いと思います。糖尿病の治療薬は新しいものが次々と開発され、年々糖尿病の治療は複雑になり目の前の患者さんに本当に適切な治療薬を選択することが難しくなってきています。

しかしながら、糖尿病はほとんどの方が無症状ですので、患者さま自身で自分のかかりつけ医が「糖尿病が得意な医師」かどうかを判断することはおそらく不可能でしょう。そのような状況の中で、糖尿病専門医は一つの目印にはなると思います。糖尿病専門医は、日本糖尿病学会の厳しい研修と選考を受けて認定される資格ですので、糖尿病専門医をもっている医師は、ある程度糖尿病治療が得意であると考えられます。

Q:タバコを吸うと糖尿病になりやすくなったり、糖尿病が悪くなったりするのですか?

A:これは重要な質問です。糖尿病の方は禁煙した方が良いということは間違いありません。

糖尿病の方がタバコを吸っていると、心筋梗塞や足病変のリスクが非常に高くなってしまいます。その他にも喫煙は、肺癌や食道癌、肺気腫などさまざまな病気のリスクになります。間違いなく、糖尿病の方は禁煙した方が良いといえると思います。ただし、喫煙が糖尿病の原因になるか、あるいは喫煙が糖尿病を悪化させるかということはよくわかっていません。

糖尿病の病態に関するご質問

Q:糖尿病とはどのような病気ですか

A:糖尿病とは、さまざまな原因によりすい臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きが悪くなってしまい、血糖値が病的に上昇してしまった状態です。つまり、全く自覚症状がなくても血糖値が高いだけで、糖尿病という病気であるということになります。

糖尿病は初期には無症状ですが、血糖値が高い状態が慢性的に続いてしまうと長期的にはさまざまな糖尿病合併症の原因となり、健康寿命を大きく低下させてしまいます。

Q:どうして糖尿病になってしまうのでしょうか

A:インスリンというホルモンの働きが悪くなった場合に、糖尿病になってしまいます。

インスリンの働きが悪くなるには、遺伝や加齢あるいはすい臓自体の障害などによりインスリンの分泌が少なくなってしまうことの他にも、運動不足や肥満・ストレスなどの原因から、インスリンが効きづらくなってしまうことの2種類が関係しています。

Q:糖尿病の診断はどのようにつけるのですか

A:血液検査を行い空腹時血糖値が126mg/dl以上、あるいは食事を抜かないで測定した血糖値が200mg/dl以上であれば糖尿病と診断できます(厳密には2回糖尿病型の血糖値が確認される必要があります。ただしヘモグロビンA1cが6.5%以上、糖尿病の症状がある場合、あるいは糖尿病網膜症がある場合などは1回目の血液検査で糖尿病の診断になります)。

Q:糖尿病予備軍とはどういう状態ですか

A:空腹時血糖値の正常値は109mg/dl以下です。空腹時血糖値が110~125mg/dlの方は正常型にも糖尿病型にもあてはまらないため、境界型と診断されます。境界型の方は、正常型の方と比べると5-20倍糖尿病になりやすいという報告があり、糖尿病になる危険信号と考えられます。

ただし、境界型と診断された方は、一度75gブドウ糖負荷試験(OGTT)を受けて既に糖尿病となっていないことを確認した方が良いと思います(空腹時血糖が125以下であっても、糖負荷試験の負荷後2時間での血糖値が200mg/dl以上であれば糖尿病型の診断になります)。

Q:糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病があるって聞いたんですがどういうことですか

A:糖尿病は大きく分類すると、1型糖尿病、2型糖尿病、その他の糖尿病の3種類に分けられます。糖尿病の約90%は2型糖尿病ですので、一般的に糖尿病と言った場合は2型糖尿病のことを指しています。2型糖尿病の原因はインスリンの分泌が少なくなってしまうことの他に、肥満などさまざまな原因でインスリンの効きが悪くなってしまうこと(インスリン抵抗性といいます)が大きく関係しています。

一方1型糖尿病は、主として免疫の異常が原因となりすい臓が壊れていってしまうため、すい臓からインスリンがほとんど分泌されなくなってしまいます。インスリンがほとんど出なくなってしまうため1型糖尿病の治療は基本的にインスリン注射による治療になります。

その他の糖尿病には、遺伝子異常による糖尿病、肝臓病による糖尿病、すい臓病(膵炎や膵臓癌)による糖尿病、薬剤(ステロイド薬など)による糖尿病、などが挙げられます。1型糖尿病およびその他の糖尿病は治療がやや特殊ですので、これらの糖尿病の方は糖尿病専門医に相談することが望ましいと思います。

Q:糖尿病の合併症にはどのようなものがありますか

A:糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害が糖尿病の3大合併症と呼ばれています。眼と腎臓と神経は糖尿病で傷つきやすいと覚えていただければ良いと思います。そのほか、糖尿病になると、心筋梗塞や脳梗塞、閉塞性動脈硬化症(足壊疽・下肢切断)などのリスクが上昇するのも合併症と言えるでしょう。

Q:糖尿病ではどのような症状がでますか

A:ほとんどの場合、糖尿病になっても最初は症状がありません。

糖尿病で症状がでるのは病気を長らく放置してしまって、血糖値が悪い状態が長期間続いた場合です。その場合にでやすい症状は、口渇(のどが渇く)・多飲(水分を多くとるようになる)・多尿(おしっこが多くなる)・疲労感(つかれやすい)・体重が減少するなどですが、このような症状が出るまで糖尿病を放置してしまうと、治療が非常に難しくなりますので、血糖値の異常を言われたら必ず症状が出る前に受診してください。

糖尿病の治療に関するご質問

Q:糖尿病の治療の基本は

A:糖尿病の治療の基本は、食事療法、運動療法などのライフスタイルの改善による治療を行い、それでも効果が不十分な場合に薬物療法を追加していくということです。初診時の血糖値が非常に悪い場合は、ライフスタイルの改善と同時に薬物療法を開始していくこともあります。

前にも出てきましたが、糖尿病を早期に発見し治療が開始できた方は、ライフスタイルの改善による治療や薬物療法の効果が出やすいことがわかっています。

Q:糖尿病の食事療法はどのようにすれば良いですか

A:身長・体重や、日常生活における運動量などから、適切な1日の摂取カロリーを決めて、それを、朝・昼・夕とバランス良く3食に分けるのが基本です。その際、炭水化物や脂質・タンパク質そして野菜のバランスをとるのも重要です。

食事療法は糖尿病の最も重要な治療法ですが、割と軽視されがちで実践も意外と難しいので、当院では管理栄養士による食事の指導やアドバイスを積極的に行っています。是非、当院へお越しの際は栄養士からのアドバイスを受けてみてください。きっと新しい発見があると思います。

現在、炭水化物の比率を極端に減らした超低炭水化物食による糖尿病治療というのが話題になることがありますが、これは絶対に医師に相談の上で検討するようにしてください。患者さんご自身の判断での超低炭水化物食ダイエットは危険なことがあります。

Q:糖尿病の運動療法はどのようなものがありますか

A:糖尿病の運動療法の基本は、激しいスポーツをするよりも、ウォーキングや水泳などの自分にとって「比較的楽」あるいは「ややきつい」と感じる位の強さの運動を行うことです。この強度の運動は有酸素運動と言われ、激しいスポーツよりも効果的に脂肪を燃焼させると言われています。

運動時間はウォーキングでしたら、自分の体力に応じて30-60分程度が理想です。運動の頻度はできたら毎日、毎日できなくても週に3回できれば運動療法の効果は期待できます。